はじめに
システム本部レバウェル開発部部長の高木です。
レバレジーズでは、企業理念として「顧客の創造を通じて、関係者全員の幸福を追求し、各個人の成長を促す」ことを掲げており、社内で様々な学習支援制度を設けています。
開発組織でも、2023年度から「Leveragese Engineer Growth(仮) 」というタイトルで技術支援制度の運用を開始し、私は「オンライン学習支援(Udemy Business学び放題)」の導入と運用を担当しておりました。
技術支援制度の内容は以下の通りです。
- 技術書支援:技術書購入を月1万円補助
- オンライン学習支援:Udemy Business学び放題
- カンファレンス費用補助:有料カンファレンスの費用を1回上限1万円まで補助
- スクラムマスター研修補助:一定基準を満たした希望者に対する外部研修参加費補助
オンライン学習支援制度を開始したのが、ちょうどクリスマスからだったので、まばゆく光るクリスマスイルミネーションに思いを馳せながら、1年間運用してみた結果についてまとめてみました。
この記事を読んで分かること
- なぜUdemy Businessを選んだのか
- 導入前のちょっとした懸念
- 1年運用してみた結果
なぜUdemy Businessを選んだのか
技術支援制度策定時には、オンライン学習支援サービスとしてUdemy Business含む4サービスを比較・検討していました。
当時、オンライン学習支援ツールに求めていたのは下記3点で、各ツールが提供している機能を比較したところ、最もバランスが良かったサービスがUdemy Businessでした。 (だんだんUdemyの宣伝をしている気持ちになってきた)
- ①予算内に収まること
- ②学習コンテンツの幅が広く・深いこと
- ③学習促進・管理機能があること
①は自明のため割愛しますが、②と③の要求は、弊社開発組織に所属するエンジニアの特徴を踏まえた内容だったため、それぞれ補足します。
②学習コンテンツの幅が広く深いこと
弊社開発組織に所属するエンジニアの大半は、中途入社者で占められており、一定のWEB開発経験を持った方が多く在籍しています。 ただ、オンライン学習支援サービスの大半は、初学者向けコンテンツがより豊富に用意されていました。 学習コンテンツが初学者向けだと、利用ユーザーが少ない可能性が高いことが想定されたため、なるべく学習コンテンツの幅広さ、そして内容の深さを要求に含めていました。
③学習促進・管理機能があること
エンジニアの学習手段は、オンライン学習の他にも技術書での学習、社内勉強会、カンファレンス参加と多岐に渡ります。そして、他の技術支援制度でも前述した学習手段を支援していました。 オンライン学習支援制度は、 弊社開発組織における学習支援の主軸というより、数ある支援手段の1つという建付けだったため、なるべく管理者が学習進捗へのマイクロマネジメントを行わず、利用者が自分自身の進捗を確認できるような機能を求めていました。
導入前のちょっとした懸念
Udemy Businessは、候補の中でもバランスが良いサービスでしたが、「②学習コンテンツの幅が広く・深いこと」に関してはちょっとした懸念がありました。
それは、UdemyとUdemy Businessでは、学習できる講座数に差があることでした。 そもそも、Udemy Businessは法人向けに用意されたサービスであるため、Udemy上の講座から厳選された講座が、学び放題の対象となっていました。 厳選されているとは言え、1万講座以上はありましたが、エンジニアが学び続けられるコンテンツの幅広さ・深さを担保していると断言はできませんでした。
Udemyを個人で契約して学習しているエンジニアも一定数いたため、ありがたいことにオンライン学習支援制度への期待も寄せられていましたが、学びたい講座が無くログインしない利用者が多いと、導入後の振り返りも難しい…。
上記懸念があったため、オンライン学習支援制度の利用を希望をする方には、Udemy Businessの講座ラインナップの中で自身が学びたい講座があるかを確認した上で、意思表明してもらうようにしてみました。
1年運用してみた結果
希望者制にした結果、この1年でのべ92名のエンジニアが利用し、弊社開発組織内での学習傾向が見えてきました。 そのうち、想定通りの結果と予想外の結果を要約してご紹介します。
想定通りの結果
- 若手エンジニアの方が、Udemy Businessでの学習時間が長い
- 開発チームで利用している言語・フレームワークに関する講座が、よく視聴されている
- AWS認定資格取得講座が、よく視聴されている
- 導入から時間が経つにつれて、学習時間が減少する
- Udemy Businessを導入している企業の中では、学習時間が平均以上となった
予想外の結果
- ソフトスキルに関する講座が、エンジニアの経験問わずよく視聴されている
- 例:リーダーシップ、ロジカルシンキング、コミュニケーション講座
- AWS認定資格以外の資格取得講座が、よく視聴されている
- 例:PMBOK、データスペシャリスト、情報セキュリティマネジメント試験
- 英会話・TOEIC対策講座が、異様なほど視聴されている
まとめ
想定通りではありましたが、オンライン学習支援制度を導入した当初は希望者・学習時間ともに最大値を記録しましたが、時間の経過と共にいずれも減少傾向となりました。 一方で、特定領域に閉じず幅広く学習したい方にとっては、自己学習の手段として有効である示唆を得られたため、引き続き同制度を運用する予定です。 (来年度の目標は、採用数、定着率、生産性などで定量的に効果を示すことです!)
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今回の記事では、レバレジーズ開発組織で運用しているオンライン学習支援制度の導入検討材料と1年間運用してみた結果について取り上げてみました。
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