こんにちは!メディアシステム部の森實です。
さて、今回は実行委員の坂さんから声をかけていただいた縁で、3/27〜28に日本大学理工学部 駿河台校舎1号館で行われたソフトウェアテストシンポジウム 2019 東京(以下、JaSST'19 Tokyo)にて「プロばこ 4 JaSST」というワークショップをプロジェクトマネージャ保護者会として実施してきたのでレポートします。
はじめに
ソフトウェアテストシンポジウムってなに?
ソフトウェアテストシンポジウム(以下、JaSST)とは、『ソフトウェア業界全体のテスト技術力の向上と普及を目指して、NPO法人ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)』が全国各地で開催するイベントで、2003年から行われています。
JaSSTにはソフトウェアテスト技術に関心の高い多くの参加者が集まり、交流を深めることのでき、2003年から行われています。
プロジェクトマネージャ保護者会ってなに?
プロジェクトマネージャ保護者会は、2016年当時、野村総合研究所だった僕とエクサだった稲山さん(現在はUZABASE)ではじめたユニットです。現在では正メンバー5人となり、プロジェクトマネージャを支援する活動をすることを目的に、パネルディスカッションやワークショップを不定期に行っています。
https://www.facebook.com/pmhogosyakai/
プロばこってなに?
プロばこは、プロジェクトマネージャ保護者会で作っているプロセステーラリングを学ぶためのワークショップコンテンツです。
各会社にはいわゆる開発標準プロセスがあると思いますが、単にそれにのっかってもプロジェクトはうまくいきません。制約事項、プロジェクトの特性に応じてそれらのプロセスをテーラリングして使うために、チームの作業プロセスのデザインと合意形成のフローをワークショップ形式で体得することを目的としています。
プロばこ 4 JaSSTってなに?
プロばこは通常プロセステーラリングを行いますが、今回JaSSTの参加者がテストに精通した技術者が集うということで、対象をテストに関する部分に絞っています。
テスト技術者やテスト環境の「あるべき姿(なりたい姿)」を吐き出し、どうしてそうなりたいのか、そのためには何をしたら良いのか、を初めて会った人同士のチームで考え、共有するコンテンツです。
ワークショップ
テスト技術者としての思い
今回は、90分という枠の中で、テスト技術者としての積もり積もった思いをできるだけ出してもらい、その本質を見直して、正しいアプローチをチームで議論することが目的です。
参加者が主体的にならないとこのワークはできないのですが、本当にみなさん集中して、とても楽しそうに、思いの丈をぶちまけてくれたと思います。
特にテストというのは、リードタイム短縮と障害削減のバランスが非常に難しい部分です。テストエンジニアとしても理想と現実のギャップにおける葛藤を感じるとともに、前向きに考えていることが普段からあるのでしょう。
同じテスト技術者同士の議論、とてもいい顔してますよね!!
テスト技術者が感じていること
僕が見ていて感じたことの一番は、多くの場合、テスト技術者というロールがプロジェクトの中では大きな意味付けをされていないという現実です。
プロジェクトマネージャにとって、プロジェクト計画書、全体テスト計画書、全体リリース計画書というのは、プロジェクトの初期にほぼ同時に作らなければいけない大切な3つの計画書です。
しかし、書き出された付箋を見るからに、そもそもテスト計画がなかったり、テスト期間をバッファと見做されていたり、テスト云々の前にプロジェクトが正しくスタートを切れていないことに起因する、プロジェクト管理上のあるべき姿(ありたい姿)がとても多く挙げられていました。
昨今、アジャイル界隈でもQA部門を開発チームに入れるという話がよく聞かれるようになりましたが、言葉は違えど、現場の意見としてそういう関わり方をしたほうがいいということを感じていることもよくわかりました。
おわりに
テスト技術者としてできることからはじめる
みなさんがすごくステキだったのは、明日から変えるために、現実的な世界に何を持ち帰るかを真剣にディスカッションしていた姿です。
それは、テスト仕様書のフォーマット改善を提案してみるとか、開発チームにお菓子を差し入れしてみるなどの本当に小さな一歩でしたが、きっとその一歩の積み重ねが大きな成果につながっていくのだろうなと感じました。
次回予告
ぁ、(プロジェクトマネージャ保護者会としての活動は)未定でした・・・ので、オファーお待ちしておりますw
若者の登壇の場も募集しておりますので、いつでもお声がけください。